おれも期間だけは結構長い間ピアノを習ってたせいか、ちゃんとした楽器の音を聞けばピアノのどの音になるかたいていわかる、というレベルの音感を持っている。ただ、これがまたはなはだいい加減なもので、トランペットをやり出してからはトランペットの(B♭の)音階で音が聞こえるようになってしまっている。
これはこれで自分が自分のために耳コピする分には便利なのではあるが、譜面に書くときや鍵盤で確認したいときなどにどっちがどっちかわからなくなって混乱しちゃったりするのである。さらにトランペットにあまり触れなくなってからは、トランペットの音を聞けばトランペットの音階で、他の楽器だとピアノの音階で聞こえているような気がするといういい加減っぷり。
おれのこの音感というのは果たして「絶対音感」と呼べるのだろうか。実はトランペットの「ド」の音を強固に憶えているだけであとはそれに対する相対音感でカバーされているだけなのかも知れない。
ほんとのとこ「絶対音感」てのもイマイチよくわからんので、それにはちょっと足りない「せったいおんかん」ということにしておこう。
というわけで、世にも稀な「接待音感」の持ち主(自称)です。よろしく。
てのもアリなのね。まあいいやおれのは「接待音感」(自称)ってことで。単一楽器の音のみしかわからない人
くだらん自分語りは置いといて
実はこの質問者のような人はそれほど珍しくないはずで、例えばジャズ草創期の白人コルネット*1奏者ビックス・バイダーベックなんかも確か母親の教育でピアノが達者だったものでコルネットのことを「譜面通りに吹くと一音下の音が出るヘンな楽器」と捉えていたのだそうだ。確か20年くらい前の『ジャズ批評』て雑誌で読んだ。その記事では、だからビックスはアドリブはいいんだけど譜面を吹くのに苦労したせいで「楽団」の仕事にありつけず酒浸りになって挙句早死にしたとかなんとか。ほんまかいな。
もしほんまだとしたら、ビックスももちょっといい加減な接待音感の持ち主であればもう少し長生きできたかも知れん。
でまあほんまかいなと思ったんで調べてみた
google:ビックス バイダーベック 絶対音感とかやってみたけどあんまり期待したような内容はヒットしなかった。
ちなみにジャズ・ミー・ブルース [VHS]って映画はビックスをモデルとしているそうだがそんなエピソードは出てこないみたい。
辛うじてちらっと書かれてるとこ見つけた。
とりあえずそういう風な自己流演奏だったことだけは確かなようだ。1920年代にシカゴで活躍、歴史上に名を残し、20代にして逝去した白人ジャズ・トランペッターのビックス・バイダーベックのように、B♭コルネットをC管ふうに覚え、演奏している例も結構多いです。
ビックスと関係なくなるけど管楽器ではここに書かれてるシラブルって大切。多分おれがトランペットの音を音階で聞けるってのもシラブルとかバルブの動きを「聞いて」いるからのはずだ。ランディ・ブレッカーとかそういう「クセ」がほとんどないからちょっと難しい。
しかし勉強になるなここ。早速ブクマ。
*1:知らない人はちょっと小さいトランペットと思っておいてください。