消防車やら何やらエライ勢いで走ってってたのはこれか

 十七日午後二時二十分ごろ、愛媛県今治市菊間町種の太陽石油原油タンクが爆発。今治市消防本部などによると、二人が死亡、三人が行方不明。二人が軽傷を負った。

 愛媛県太陽石油四国事業所によると、タンクは十万キロリットルが備蓄できる大きさで、既に鎮火している。この日は原油を抜き、男性七人がタンクに亀裂や損傷がないか点検中だった。

 同事業所は「けが人の人数や程度は分からない」としている。県警などが原因を調べている。

 近くの関連会社事務所で働く男性社員は「サイレンを鳴らして、たくさんの消防車が来たが、爆発音は聞こえなかった」と話した。

 17日午後2時20分ごろ、愛媛県今治市菊間町種の太陽石油四国事業所で、敷地内北側の製油タンク(10万キロ・リットル)内から出火。作業員のうち2人が死亡、2人が自力で脱出した。


 タンクの屋根が崩落しており、3人の所在が不明という。

原油を抜いて点検中」爆発・出火で「タンクの屋根は崩落」、しかし「近くの事務所でも爆発音は聞こえなかった」か。どういう現象が起きたんだろうな。自力脱出した2人の話が気になるところ。
ていうか中味抜いてるとはいえ原油タンクの中で点検・清掃て、想像しただけで怖いよな。
行方不明だった3人も死亡が確認されたようだ。
スタンド式のライトが倒れた際に出火したようだ。

 17日午後2時10分ごろ、愛媛県今治市菊間町種、太陽石油(東京)四国事業所の原油タンク(直径75メートル、高さ25メートル)内で出火。中で点検作業中だった男性7人のうち5人が死亡、自力で脱出した2人も軽いけがをした。
 今治署の調べでは、7人はいずれもタンクの清掃などを請け負う「福崎組」(松山市)の作業員。タンク内に持ち込んだスタンド式のライトが倒れ、その後出火したといい、今治署が関連を調べている。 タンクは作業用出入り口そばの鉄製の壁が一部焦げた。タンク内部の火災は設置したスプリンクラーの作動で間もなく鎮火した。
 同署は作業の安全管理に問題がなかったか業務上過失致死傷容疑で関係者から事情を聴き、18日に現場検証する。

場所が場所だけに静電気対策とか万全だろうに何で?とか思ってたのだが、照明も他にもっと安全な手段はないのだろうか。
なるほどこういう作業をやるのか

 調べでは、亡くなった作業員らがタンクの底にたまった原油かすを軽油で溶かし、亀裂や損傷がないかを点検する作業中に火災が起きた。スタンド式ライトが倒れたといい、破損したライトから引火した可能性がある。

今日、事件発生から初めてタンク内の現場検証を行ったそうだ

 これまでの調べで、火災は1月17日、タンクの底にたまった原油かすを軽油で溶かし、亀裂や損傷がないかを点検する作業中に起きた。
 火災の発生直前、作業に使っていたスタンド式ライトが倒れたといい、破損したライトから引火した可能性があるとみて、県警は業務上過失致死傷の疑いで捜査。タンク内の状況を分析し出火原因などを特定する。
 タンク内は気化した原油が充満し、原油かすなどの除去作業も難航していたが、3日に原油濃度を検査した結果、内部の安全が確認された。〔共同〕 (10:27)

これじゃ安全対策なんか全く考慮されてなかったと言っていいレベルなんじゃないのか?

 作業員7人が死傷した愛媛県今治市太陽石油四国事業所の原油タンク火災で、県警と愛媛労働局は8日、合同で現場検証を行い、原油の残滓(ざんし)に埋もれた投光器を押収した。当時、100度近くになっていたとみられる投光器のガラス製の覆いが、残滓を抜き取るために混ぜていた軽油に触れ、出火したとの見方を固めた。同労働局は安全対策が不十分だった疑いがあるとみて労働安全衛生法違反での立件を視野に調べる。

 県警と同労働局の調べで、見つかった投光器のガラス製の覆いは割れていなかった。投光器は電球表面の温度が最高230度前後、覆い部分が100度近くまで上がる構造で、倒れて残滓に埋もれた際、覆いが引火点50〜70度の軽油に直接触れ出火したらしい。

 倒れた投光器の台座は直径約60センチで幅約50センチの鉄板に設置されていたが、留め具などで固定されていなかったことも判明。同局は同型の投光器を取り寄せ近く裏付けの燃焼実験を行う。

半年近く経つってのにまだ原因が特定できてないのな

 今治市菊間町太陽石油四国事業所で1月、7人が死傷した原油タンク火災事故で、労働安全衛生法違反の疑いで原因などを調べている愛媛労働局は、当初、発火元として有力視されていた照明用「防爆灯」について、同型のものを使った検証の結果などから「防爆灯本体そのものが発火元となった可能性は極めて低い」と判断していることが28日までに分かった。
 事故直後、助かった作業員が「防爆灯が倒れた音がした直後に火が出た」と証言。その後のタンク内の検証で、3台の防爆灯のうち1台が倒れた状態で見つかった。同労働局や今治署などの調べで、防爆灯の前面ガラスや電球は破損していなかったことが分かった。
 同労働局は、防爆灯で最も高温となるライト部分にタンク洗浄用の軽油などが触れ、熱で発火した可能性を想定。同型の防爆灯を使って、タンク内にあったA重油軽油、それぞれを混ぜたものが発火するかどうかを検証した。その結果、防爆灯は最も高温部でも一〇〇度近くまでしか上昇せず、軽油の発火点(二〇〇度前後)にも達しないことが分かった。

事故に関する報告書(pdf)によれば

3. 調査・検討結果
現時点で当局による火災の直接原因の特定には至っておりません。このような状況を
踏まえ、事故の再発防止策の構築が急務との認識に立ち、外部有識者の方々のご指導
の下、極めて可能性の低いものも含め考え得る事故の原因を抽出し、それらの原因に対
する再発防止策を検討いたしました。これら一連の再発防止策については、実施可能な
ものについては、既に四国事業所一丸となって対応をいたしております。


(1) 推定される事故原因
物質の燃焼に必要な要素として、「〓可燃性物質の存在」、「〓酸素の供給」、「〓
熱源(点火に必要な熱エネルギー):着火源」があり、これを燃焼の三要素と呼びます。
今回の事故における燃焼の三要素それぞれについてその要因を分析した結果、以
下とおり推定いたします。
・ 可燃性物質:『原油スラッジ中の軽質分気化ガス』
・ 酸素の供給:『自然通風』、『換気ブロアー運転』
・ 着 火 源:『人体及び工具に帯電して起こる静電気スパーク』、『投光器及び配線
の漏電、ショート等による電気スパーク』、『鋼製工具、機材接触による火
花』等

とのこと。

原因特定のため2度目の現場検証が開始されたようです

 今年1月、作業員5人が死亡した今治市菊間町太陽石油四国事業所原油タンク火災事故で、今治署などは2日、原因を特定するため、業務上過失致死傷の疑いで2度目の現場検証を実施。事故当時と同型の防爆灯などをタンク内に運び込み、出火当時の状況などを再現した。検証は3日も継続する。
 現場検証は同日午前9時すぎから、同署、今治労働基準監督署今治市消防本部の署員ら50人で実施した。
 防爆灯やアルミ製足場、スラッジ(原油かす)をかき出すのに使用していた鉄製トンボなどをタンク内に搬入。事故で負傷した作業員1人や太陽石油などの関係者の立ち会いの下、防爆灯や配線状況、死亡した作業員らについて事故時のタンク内の位置関係を再現し、計測した。

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