節分

帰宅したら子どもが食べかけで残したらしい太巻きがあった。ヨメが買ってきたらしい。さすがに切ってあったが、とうとう我が家にも「恵方巻」が攻めてきたようだ。
思えば、大阪在住の親戚が「節分にはみんな揃って同じ方角向いてひとっことも喋らずに巻き寿司一本丸かぶりするんやって」と祖母に聞かされたとき、なんやそれ!と兄弟揃って大笑いしたのは中学のときだったろうか。そのくらい、当時は他で聞くことすらない「奇習」のひとつという感覚だった。
後で聞いた話では、元々大阪の商人が商売繁盛を願って創めた行事だとか。狙いは海苔の消費拡大だとか?
そんな「風習」が、ここ数年コンビニやスーパーなどでも「恵方巻」として愛媛でも当然のような顔をして売られるようになってきたとは思っていた。もう少し前には関西発祥のチェーン店で解説付きで売られるようなものだったような記憶もある。それが、何となく今年とうとう「閾値」を超えたような感じがする。当家以外でも、今年初めて何となく買ってきた、とか来年は買ってみようかとか思っている方が結構いるのではないだろうか。


他にも当然のように行われている行事だが意外に歴史が浅いものって結構あるんだよな。七五三とかも明治以降に「作られた」ものらしくて、それを知ったときはそんな短期間でここまで定着するものなのか?とか疑問に思ったが、おれにとっては「恵方巻」が何となく納得できる実例となりつつある。バレンタインのチョコとか母の日のカーネーションとかもこんな感じだったんだろうな、と。「父の日」だって子どもの頃は聞いたことなかったぞそういえば。
周り中当然のようにやってると自分もやらなきゃいけないような気がしてくる。・・・日本人の国民性ってヤツだな。嫌いじゃないですおれは。つかおもしれぇ。