本屋行ったら『みきおとミキオ〔小学館コロコロ文庫〕 (小学館コロコロ文庫 (ふ1-91))』が出てた

何の迷いもなく即購入。ざっと読んで、「うん、やっぱり面白いよ」とだけ言って長女に手渡した。
たまたま100年後に通じるタイムトンネルを見つけたみきおが、自分そっくりのミキオと出会い頻繁に互いの生活を入れ替わるという話。1974年度の小学四年生・五年生に連載。
狙い通り長女はすっかり夢中になって読みふけってた。そうだろうとも。おれも一年生くらいのとき従姉んちの学年誌で読みふけったよ(笑)。
おれが好きなのは、ダムに水没した村に遊びに行く「湖の底の村」と、矢印つき海パンがイカス「水着は海底に」の水底ネタ二本と、あと「かぜをひいたミキオ」。
しかし初出時から30年が過ぎたわけだけど、今となっちゃ70年先のここに描かれている未来には、あと200年経っても追いつけそうにないね。ネット通販だけはもっとスマートなかたちで実現されたと言っちゃってよさそうだけど。F先生が今のインターネット当たり前の時代を体験していたら、一体どんなネタに発展させてくれただろうとか考えてしまった。
巻末のコラムでも書かれてるけど、この時期のF先生は学年誌での連載もまだドラえもんに一本化されてなくて、それぞれ別の作品を連載してたりしてたんだよね。高学年向けに『みきおとミキオ』、中学年向けに『バケルくん』とか。『バウバウ大臣』は自分が買ってもらった小学一年生に載ってたっけな。さらに農協の「こどもの光」で『キテレツ』とか。これだけの設定考えただけですごい。読んだらどれも面白いんでまたすごい。もちろん使いまわしのネタもあるんだけど、その使いまわし方がこれまたFクオリティだったりするんで、翻ってドラえもんなどの凄さも再認識できたりするかもしれない。
ってなもんで、F先生つーと『ドラえもん』とか他のアニメのイメージしかない人にこの時期のF作品は是非読んでみてもらいたいという意味でもおすすめします『みきおとミキオ〔小学館コロコロ文庫〕 (小学館コロコロ文庫 (ふ1-91))』。