ホラーな朝

「ひいいぃぃぃぃぃ」
悲鳴が響き渡った。
6時に目覚ましが鳴り、長女ヨメに起きるように声を掛けた後、自分は布団の中で[es]でぼーっとWebとか見ていた6時20分頃のことである。
何だかごにょごにょ言う声が悲鳴に続いて聞こえてきた。どうやらまたヨメの寝言だったようだ。ヤツめまた二度寝した上にもう悪夢を見ているようだ。
「どしたー?」と何度尋ねてもまだヨメはあちらの世界から帰ってこない。どうやら「ガラスの、電球が、割れるけん来て」とか何とか言ってるらしい。
「何あれ?」と最初不安そうにしていた長女もどうやら状況を把握。おれヨメのやり取りを聞いてクスクス笑い始めた。その笑い声でようやくヨメも現世に戻れたようで、つられて笑い始めた。


朝飯食いながら尋ねてみた。「で?電球がどうしたって?」
「夢の中でね、電球が切れとって交換しよったんやけど、手伝ってくれよったお父さんが勝手にどっか行ってしまって、はずした電球が落ちて割れそうになっとったけん“早く帰ってきてーッ!”って。でも声が出なくって」
いや十分声出てたし。うるさかったし。むしろ怖かったし。その声のせいで次女も目覚ましちゃったし。
っていうかオマエ、そもそも電球換えるのなんかいつもおれにやらせて自分は手伝いもしないだろがよ。現実世界ではよ。


まったく。寝ても起きても人騒がせなヤツだ。