あるメーカーさんの商品拡販キャンペーンの規定値をクリアしたとかで、勤務先から2名が香港に連れてってもらえることとなった。この手のご招待は入社順に権利が回ってくることになっており、今回は入社9年目のおれと7年目の後輩の番ということになったのだった。
この手の旅行では少なくとも最後の夜にはパーティーが開かれるものらしく、それなりの身なりが求められるとのことでスーツを持って行くのが無難らしい。それさえなきゃ実質現地に丸二日いるくらいなら手荷物レベルのバッグだけでどうにかできるのにと思いつつ、妹に借りたスーツケースに荷物を詰め込んだ。スーツ、着替え、タオル、歯ブラシ、折り畳み傘、各種充電器などなど。
手荷物の方はまず何よりパスポート、日程表、筆記用具、デジカメ、長女に借りたDS Lite辺りまではいいんだが、悩んだ挙げ句ついついノートパソコンだのGPSユニットだの持って行くことにしてしまう。「せっかくなら普段できないことをしたい」というスローガンは、見知らぬ街を身軽に歩き回ることと、その地で各種デバイスを使うことを試すことのいずれも優先することを許さず、見知らぬ街をいつも以上の荷物をどっちゃり持って這いずり回ることになってしまう。結局リュックにめいっぱい。
