Windowsの「スクラップ」機能がVistaで廃止されていたことを今知った

とか書いても「スクラップ?何それ」って人がほとんどだと思うが。

たとえば、ワード プロセッサで選択したテキストをデスクトップにドラッグすると、スクラップが作成され、その後、ワード プロセッサや他のプログラムにそのスクラップをドラッグして、スクラップの作成に使用したテキストを新しいドキュメントに挿入できるようにする

Raymond Chen Discusses Removing Old Features from Windows | Microsoft Docs

というような機能です。XP以前のWindowsを使ってる人は試してみよう。
なんで廃止されることになったかというと、この機能を悪用してウイルスが作られることがよくあったかららしい。言われてみれば拡張子“.shs”なウイルスの情報を目にすることもあったけど、そんときはそれがスクラップの拡張子だなんてことも思い出せんかったなあ。


で、機能廃止が確定した経緯ってのが笑えた。

シェル チームは、スクラップの歴史を考慮して、Windows Vista® でこの機能を廃止することにしました。そのためには、スクラップの需要を調査する必要がありました。そして、スクラップについての問い合わせ件数を特定するために、製品サポート グループが所有する記録を集めてもらうように依頼しました。これは、需要の高い機能はサポートへの問い合わせも多く、需要の低い機能は (だれも使用していないので) 問い合わせも少ないという論理に基づいて行った調査です。特に、スクラップは単純明快な機能というわけではないので、サポートへの問い合わせの件数が少ないからといって、「この機能はとてもわかりやすいので、サポートに問い合わせる必要がない」という言い逃れはできません。


製品サポート グループからの回答は次のようなものでした。過去 1 年の問い合わせ件数は合計で 4 件で、そのすべてが「おかしなファイルを作成してしまったので、これがどういうファイルで、このようなファイルが作成されないようにする方法を教えてほしい」という内容だったそうです。

Raymond Chen Discusses Removing Old Features from Windows | Microsoft Docs

実際おれがなんで今日この機能を思い出したかというと、斜め向かいの席の人から「なんか変なモンできた〜」と訴えられたからだったのでした。


ついでながらおれはその昔パソコンを売る会社にいた頃、「MOT」というMS社の資格を持っておりました。
Windows3.1の機能を人に教えるための資格で、筆記と実技の試験に合格する必要があった。当時MS社の製品を販売するには有資格者が社内に2名以上いなくてはならないとかなんとかいう制約が設けられたことがあったんだったように記憶している。
で、Win95が発売されるに当たって資格更新の講習を受講したとき、新たな「目玉機能」のひとつとして教わったのがこの「スクラップ」だったんだが、そのときから「びみょー」と正直思ってた。
Vistaで廃止か。遅かったくらいだよな。